Store 03

1年分の紙、地球5周分。
レシートの電子化で
樹木を守る。

Store 環境にやさしいお店の取り組み

2024年6月から、イオンリテール全店で電子レシートの発行が可能になりました。従来の紙ではなく、iAEONアプリ上に表示される仕組みで画像による保存も可能。この電子化対応はもちろん紙の削減を目的にしたものですが、開発には意外な苦労もあったようです。環境への貢献に加えて、機能のこだわりについても教えてもらいました。

iAEONアプリの
電子レシートをCHECK!

ストアオペレーション部
チェックアウト改革グループ
呉 香先(ウ シヤンシイエン)さん
に聞きました。

紙のレシートでしていることを、
アプリ上ですべて可能に。

イオンリテール
電子レシートの開発がはじまったのはいつ頃ですか?
呉さん
2023年の6月です。全館環境配慮型ショッピングセンターとしてイオンスタイル浜松西伊場が10月にオープンするのに合わせて、紙使用の削減につながる電子レシートの開発が一気に動き出しました。
イオンリテール
その後さらに全店導入へと広がっていったのですね?
呉さん
はい、そうです。2024年6月からイオンリテール全店での導入が開始しました。現在は着々とご利用が広がっています。
イオンリテール
意外と開発期間が短いような…。開発に苦労したことはありましたか。
呉さん
電子レシートとして画像化するシステムそのものはさほど難易度が高いものではなかったのですが、それ以上に大変だったのが「イオンのレシートである」ということでした。
イオンリテール
といいますと?
呉さん
レシートには小売業として必要なさまざまな機能があります。それを電子上でも変わらず搭載できること、あらゆる状況に対応させることが難しかったです。
例えば返品処理。お買い上げいただいた商品が返品される際、紙のレシートでは商品とともにレシートを提示いただき、返品のハンコを押して受理します。これを電子上で再現することが必要でした。他にもお買い上げ金額に応じてノベルティを差し上げるようなキャンペーンにも対応できるよう機能を設計するのが大変でした。
イオンリテール
確かに、いろいろとレシートをご提示いただくケースがありますね。あらゆる場面を想定して仕様を設定するのは難易度が高そうです…。
呉さん
本当に苦労しました。しかし、紙であっても電子であっても同じことができないと意味がないですし、電子に変えるメリットを失わないためにも、あらゆる状況に対応できるよう現在も順次アップデートしています。「幸せの黄色いレシート」も、紙のレシートを専用ボックスに投函いただく仕組みでしたが、今年の3月から電子レシートからも画面上で支援団体を選んで投函できる機能を搭載しました。
イオンリテール
ということは紙でも電子でもできることはすっかり同じですね。

電子化が広がるほど、
紙の削減、森林保護の効果が高まる。

イオンリテール
では、電子レシートに変えることによる、環境面のメリットについて教えてもらえますか?
呉さん
第一に紙の削減です、これまでの紙のレシートでは年間319万5000ロールを消費していました。この数がどのくらいのものかわかりにくいと思うので、いろいろと換算してみたところおよそ201,285km。赤道1周が40,075kmなので地球5周分に相当することがわかりました。
イオンリテール
地球5周分!!
呉さん
はい。もし100%電子化となった場合は、1年間でこれだけの紙を削減できる、つまりは森林保護につながることになります。
イオンリテール
それはすごいですね。導入後の実績はどのようになっていますか?
呉さん
2025年3月末現在で、電子レシートを発行されたお客さまは累計約82万人、発行枚数は約2700万枚。この段階で保護された樹木の本数は7673本という換算になっています。
イオンリテール
個人で1回に受け取るレシートだけならさほど影響力を感じないですが、これだけの規模感になると紙の削減と森林保護への効果を感じますね。
呉さん
電子レシートは、現在イオングループ各社での導入が進んでいます。お客さまのご協力によってイオングループならではのスケールメリットが出せると信じています。
イオンリテール
利用者の数が増えるとともに森林保護の効果が高まるということですね。そういう中で今、呉さんが取り組んでいきたいことは何でしょう?
呉さん
電子レシートの便利さや環境保全の効果を広くお客さまに知っていただくことと、戸惑うことなく操作ができるよう、レジ周りでの告知やサポートを強化することです。そのためPOP制作や音声ガイダンスの追加など、いろいろな施策を進めています。今後はさらにレジ操作全般のわかりやすさにも取り組んでいきたいです。
イオンリテール
最近、アプリで家計簿をつける人が増えているようなので、レシートを画像化して保存できるのも便利ですね。
呉さん
そうなんです。家計簿用にとお財布にレシートをためておく必要がないのも電子レシートのメリットです。実際、一度使った方は、離反されずに継続して使用される傾向にあるのもうれしく感じています。iAEONアプリをダウンロードいただき、利用規約に同意するとすぐに利用できるので、皆さまどうぞよろしくお願いいたします。

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