Store 05

お買い物して
クッキング。環境に
やさしい行動を体験!

Store 環境にやさしいお店の取り組み

小・中学生を対象に環境や社会への興味を育み、考える力を養う体験学習を提供している「イオンチアーズクラブ」。全国のイオングループの店舗を拠点に、その地域ならではの文化や環境などに関する学びや体験機会を提供することで、正しい知識とともに地域愛を育んでいます。今回取材に伺ったのは、岡山市のイオンスタイル岡山。岡山ガス(株)さまの協力のもとエコ・クッキングを行うと聞きつけ、8月のまだ暑さが残る日に密着してきました。

お買い物から片付けまでが
エコ・クッキング。

イオンスタイル岡山の皆さんと待ち合わせたのは、お店のサービスカウンター前。到着すると、イオンチアーズクラブの子どもたちもすでにいて、中には少し緊張気味な表情の子どもも。参加者17名が揃ったところでこの日の会場「岡山ガスショールーム」へ移動し、講師役である岡山ガス(株)さまによるエコ・クッキングの説明からスタートです。

「エコ・クッキングと聞くと調理のイメージが強いですが、実は買い物から後片付けまでのすべてで環境にやさしい行動をとることを言います。ではまずお買い物で環境にやさしい行動とはどういうことでしょう?」。一番わかりやすいのは地産地消、つまりは地元で採れた食材を選ぶことがポイントだと子どもたちは教わります。地元の食材は距離が近い分だけトラックなどで運搬に使うエネルギーが少なく、CO2排出量などの環境負荷を低減できるのだそう。

「次に旬の食材を選ぶことも大切です。トマトっていつが旬か知っていますか?」と聞かれると、一人の子どもが手を挙げて「夏!」と回答。「そう、トマトはまさに今が旬の野菜です。このトマト、夏に外で栽培するのと、冬にビニールハウスで栽培するのを比べると、冬はハウス内の温度管理や照明に電気を使うため、旬である夏に買う方がエコになります」。なるほど、旬の野菜や果物は安くなるだけでなく、そういうメリットもあるんですね。そこまで考えずに選んでしまっているなと反省。

次の説明は環境にやさしい調理について。コツは生ゴミを減らすことにあり、水分の多い野菜などは焼却により多くのエネルギーが必要になるため、できるだけゴミにならないように使い切って食べてしまうのが一番。「最後に後片付けは、できるだけ汚れを下水に流さないように、ペーパーなどで食器や鍋を拭いてから少ない水で洗うのがエコになります」。わずかスプーン1杯のマヨネーズでも、魚が棲めるまでの水質にするためには、お風呂の水(300L換算)で13回分も必要という説明に驚いた表情を見せる子どもたち。排水溝のその先の水質まで意識をもつことが、エコなお片付けになることがよくわかります。

その後、この日のメニューであるハンバーグの作り方の説明とお買い物に出ることを聞いた子どもたちは、いよいよ動き出すことにワクワクしている様子。「ではこれからイオンスタイル岡山に行って、各班でハンバーグの付け合わせとデザートを買ってもらいます。予算に収まることと、エコなお買い物になることを意識して選んでくださいね」というアドバイスを聞いて、一同お店へGO!

自分たちでやってみるから
楽しく、理解がグッと深まる。

イオンスタイル岡山に到着すると、班ごとに目当ての売場に向かって品定め。付け合わせの野菜を探す班、果物売場でデザートに悩む班があり、いずれの班もエコな食材はなにか、なにを買ったら予算内に収まるかを考え、話し合いながら一つひとつレジカゴに入れていきました。ある班では数ある食材の中から、岡山県産のぶどうをきちんと選択。地元のものを選ぶエコな買い物のコツをしっかり理解していることが伝わってきました。

買い物を終えたらショールームに戻って調理開始。まずはハンバーグのタネをこね、空気を抜いてフライパンへ。焼いている間に自分たちで選んだ付け合わせの下ごしらえにかかりますが、にんじん、もやし、とうもろこしと班ごとにバラエティ豊か。冷凍食品の枝豆やスナック菓子のポテトチップスを選んで「時短」につなげているのはなかなかのアイデア!

ハンバーグと付け合わせが揃ったら、お皿に盛り付けてみんなで「いただきます」。自分たちで作っただけあって「美味しすぎる!」と歓声があがるほどでした。きれいに食べた後は、先ほど習った通りにできるだけ水を汚さないように、お皿が真っ白になるまで再利用素材の綿布で拭いてから、食器を洗ってお片付け。最後に講師の方から子どもたちへ「今日、みんなができたエコな行動を教えてください」と語りかけると、「地産地消の食材を買えた!」と元気な声があがっていました。
実際に自分でやってみるからエコがグッと身近になり、一人ひとりの知識になり、行動に変わっていく。イオンチアーズクラブはそんなきっかけになる体験の場であることがよくわかる密着取材になりました。

イオンスタイル岡山
西住雅俊店長と
イオンチアーズクラブ
コーディネーター
松井みつきさんに聞きました。

地域の子どもたちだけでなく
従業員にとっても環境意識向上のきっかけに。

イオンリテール
イオンチアーズクラブとして普段はどのような活動をしているのですか。
松井さん
月に一度の実施を目標に「地域を知ろう」のテーマのもと活動を続けています。ここ岡山の特性をいかした企画によって、子どもたちの成長のきっかけの場となること、さらには子どもたちの興味を広げることをめざしています。
イオンリテール
今日のテーマはエコ・クッキングでしたが、この企画の目的について教えてください。
松井さん
一番の目的は環境意識の向上で、実はエコ・クッキングは昨年も実施したテーマです。昨年は、環境保全に役立つと認定された商品に付くエコマークについて学んでもらうことをテーマに、マークが付いた商品を買ってカレーを作ってもらいました。環境について学びながら子どもが生き生きと活動していた姿が印象的で、今年も実施することに決めました。
イオンリテール
楽しみながら学ぶというのが一番知識を吸収できますからね。学んだことがふだんの行動に表れるといいですね。
松井さん
そうなってくれるのが一番うれしいですね。エコ・クッキングなら自分で買い物して商品を選び、作ってみながら学んだことをすぐ実践できるので。その子自身だけでなく、ご家族や友人などの周りの人へと伝わり、環境意識の輪を広げていけたらいいなと思っています。
イオンリテール
子どもたちに学びの場を提供することで、ほかに良い影響が生まれていることもあるのでしょうか。
西住店長
実は、従業員にとっての教育の場にもなっています。今日も今春入社したばかりの新入社員が朝からサポート役として参加していましたが、社員自身も環境や地域に対する見識を深める場になっています。さらに私たちにとっては普段の業務では見られない社員の一面を見ることができ、社員自身も同期の仲間と活動できることを楽しんでいるようです。
イオンリテール
イオンチアーズクラブ以外でも、従業員の環境活動を行っているのでしょうか?
西住店長
昨年は従業員参加による海岸の清掃活動を行いました。これを発展させて今後はプラスチックや包装容器の削減につながる活動を行い、業務に応用させたいと考えています。「環境のイオン」にふさわしく、従業員が知識を得て、最終的にはお客さまに発信できるようにしていきたい。そのためにもイオンチアーズクラブの活動によって、メンバーのお子さまにも従業員にも学びを楽しみ、日々の暮らしや仕事で知識を実践できるように働きかけていきたいです。

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