


With 02
お客さまと、
北都グリーン(株)さまと。
みんなで植えた苗木を
自然の力と人の知恵で「森」に。
皆さんの地域のイオンのお店には、どのような木々が植えられているでしょうか。イオングループでは「イオンふるさとの森づくり」として、新しいお店ができた際に地域住民の方とともに植樹を行い、その木々を大切に育てる活動を1990年代から30年にわたって続けています。みんなで植えた苗がその後どのように管理されているのか、そもそもどのような木を植えているのかを、イオン全店の植栽管理を担当されている北都グリーン(株)の相原さんに教えてもらいました。
Withな活動概要
イオン
ふるさとの森づくり
With
お客さま・
北都グリーン(株)さま
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- 実施場所
- イオンリテール(株)が運営する約400店舗の「イオン」「イオンスタイル」
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- 実施の流れ
- 新店およびリニューアル開店時に地域住民の皆さまとともに植樹を実施。小さな苗ができるだけ自然に、健やかに育つよう定期的に北都グリーンさまが剪定などのメンテナンスを実施。
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- Webサイト
- https://www.aeon.info/
sustainability/environment/
shokuju/
aeon_furumori/
イオン大宮店の
「ふるさとの森」に
集合しました。
いろいろな種類の木を
組み合わせて
植樹している理由。

北都グリーンの相原さんと、森づくりの管理を担当しているイオンリテールの来村さんと待ち合わせしたのはイオン大宮店。「ここは開店してから20年以上経つお店ですが、イオンリテールが店舗を引き継いだのが2011年。すでに店舗まわりに植栽があったので、敷地内のこの一部にお客さまと一緒に植樹を行いました。つまり少し稀なケースのお店です」と話す来村さん。なるほど、大宮店ではこの一角がイオンふるさとの森になっているんですね。

「ほら、見てください。駐車場のところに同じ木が並んでいるでしょう。イオンふるさとの森づくりでは、あのような植樹はしません。いろいろな種類の木を混ぜて植えるのがイオンが考える植樹なんです」と相原さん。相原さんは長年にわたって全国のイオン店舗の植栽管理を担当され、イオンふるさとの森づくりの理念、つまり森づくりにおいて大切にすべきことを理解し、イオンリテールの店舗やエリアの担当者などと一緒に森づくりを実践している方。「どうしていろんな木を混ぜるんですか?」と聞くと、「木を強くするためですよ」と即答する相原さん。

「植物は他の種が近くにあると負けないようにと光を求め、栄養を吸収しようと競い合い、弱い植物は負けてしまう。こうして生命力の強いものが残っていくのです」。なるほど、木を強く育てるためにあえて競わせるのですね。「イオンふるさとの森づくりには、横浜国立大学の名誉教授、宮脇昭先生の指導に基づいた植樹と管理のマニュアルがあります。樹木本来の成長力をいかした、本物の木による本物の森づくりが目標なのです」。
木々を成長させることと、
安全性を守ることの両立が必要。

では、ここイオン大宮店に植えた木はどのような種類なのでしょう?と聞くと、木を一つひとつ確認しながら、シラカシ、タブノキ、スダジ、アラカシ、コナラ、ユズリハ、トベラ、サザンカ…と次々に名前を挙げていく相原さん。その姿はまるで植物博士のようです。これらの植物が選ばれた理由をたずねると、「大宮の地域性に合った植物を選別しています」とのこと。これはどのお店でも同じで、地域環境に合わせて育ちやすい苗木を選定。ときにはその土地に古くからある神社へ足を運び、どのような植物が育っているかを確認して決めることもあるそうです。

植樹するのは低木・中木・高木。メンテナンスをするのは年に一度程度で、なるべく剪定をせずに自然な成長にまかせるのが基本ルール。しかしここはショッピングセンターなので「緑の景観をつくりながら、見通しや見渡し、駐車の妨げなどにならないようにも配慮しています」と来村さん。「低木剪定は1.2mまでを基準に刈り込みますが、これはクルマの運転席から植栽帯の向こうを見渡せる高さとして設定しています」と言います。駐車場の入口のサインが隠れたり、人やクルマが行き交う道路を邪魔しないようにするのも大事な視点だそうです。
温暖化が進むなかでの、
地域に森がある価値。

森の中でお話を聞いていると、すくすくと伸びた木陰の中をときおり涼しい風が通り過ぎ、とても気持ちのいい気分に。近年の長く暑い夏を考えると、地域に森があることの大切さがより強く感じられます。来村さんは「森があるところにイオンがある。イオンがあるところに森があると、皆さんに思ってもらえるようにしていきたい」と言います。

地域の方と一緒に植えた苗木が、ゆっくりと育っていくようにお店そのものも地域に根を張り、なじんでいく。森に昆虫や野鳥が集うように、店舗にとってもときをかけて地域のお客さまとの関係を広げていることを表しているのかもしれません。苗木を植えて終わりではなく、相原さんたち専門家のご協力によって本当の森をつくり続けているイオンリテールの環境活動。お近くのお店にどのような木が育っているのか、注目していただけるとうれしいです。

- 北都グリーン(株)
- 造園設計施工管理 部長
相原 和義さま - イオンリテール(株)
- 人事総務本部 総務部
- ISO・環境社会貢献グループ
マネージャー
来村 貴成